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国内・海外ニュース

こんな年

 平成へと年号が代わって以来、もっとも暗い話題が続いた一年だった。国内では不況がますます深刻化し、長銀、日債銀が相次ぎ国有化され、銀行の貸し渋りから企業倒産は増加し、失業率は史上最悪を記録した。和歌山市で起きた毒入りカレー事件が世紀末を暗示し、政界では参院選での自民党惨敗から、年末には自民、自由の自自連立の動きも。防衛庁疑惑、中島議員の政党助成法違反事件も政官の制度疲労をうかがわせた。長野五輪での日本勢の活躍は、わずかに明るい話題だった。海外でもインド、パキスタンの核実験、日本列島を飛び越えた北朝鮮のミサイルに国際関係は緊迫した。年末には、この一年くすぶり続けたクリントン米大統領の不倫問題とイラク問題が発火点に達し、不安な年の暮れとなった。(1998.12.30中日新聞朝刊より)

その他の世相

 史上初の兄弟横綱(貴乃花と若乃花)が誕生/郵便番号が四桁から七桁に/ヒット曲…Kiroro「未来へ」、L'Arc~en~Ciel「HONEY」/ヒット映画…「タイタニック」、「踊る大捜査線 THE MOVIE」/ヒットドラマ…「ショムニ」、「天うらら」/新語・流行語…「ハマの大魔神」、「だっちゅーの」

プロ野球優勝チーム(☆は日本一)=☆横浜(権藤博)/西武(東尾修)

中日(星野仙一)順位=2位

高校野球甲子園優勝校=春/横浜(神奈川)・夏/横浜(神奈川)

往く人

石ノ森章太郎(漫画家、60歳 1.28)、宇野宗佑(元首相、75歳 5.19)、村山実(投手・監督、61歳 8.22)、黒澤明(映画監督、88歳 9.6)、淀川長治(映画評論家、89歳 11.11)

国内ニュース

国内不況深刻化で失業率最悪。長銀、日債銀一時国有化

 かつて日本の成長神話を数字で裏付けていた国内総生産(GDP)実質成長率が、7-9月期まで4・四半期(1年間)続けてマイナス成長の最悪記録を更新。失業率は4%台を続け、失業者も300万人寸前に。不況感が社会の隅々まで浸透した。12月に入ると、日本長期信用銀行に次いで日本債券信用銀行が自主再建は無理と見なされ破たん。政府は、景気浮揚と金融再生に向け、公的資金約100兆円をつぎ込んだ。

国内和歌山毒カレー事件で4人死亡、林真須美容疑者逮捕

 7月25日、和歌山市園部の夏祭りでカレーライスにヒ素が混入され、小学生ら4人が死亡した。捜査の過程で、ヒ素を使った連続保険金殺人未遂事件で浮上の現場近くに住む林真須美容疑者が12月9日、カレー事件の殺人容疑で逮捕、29日起訴された。飲食物への毒物混入は、各地へ不気味に連鎖した。

国内長野五輪でジャンプなど金メダルラッシュ(2月)

 冬季五輪長野大会は72の国と地域が参加し、2月7日に開幕した。スピードスケートの清水宏保選手が5百メートルで金1号、ジャンプ団体でも原田雅彦選手が「大ジャンプ」を披露し金に輝くなど、日本は冬季史上最多の金メダル5個を獲得。合計メダル数10個も過去最高。

国内参院選自民惨敗、小渕政権誕生(7月)

 第18回参院選は、7月12日に投開票が行われ、自民党が惨敗して大きく過半数割れ、橋本竜太郎首相が引責辞任した。民主党は9議席増の躍進、共産党も過去最高の15議席を獲得した。自民党の後継総裁には、小渕恵三氏が選ばれ、7月30日に小渕内閣が発足した。

国内防衛庁疑惑発覚、長官も辞任

 防衛庁調達実施本部(調本)を舞台にした背任・贈収賄事件で諸冨増夫・前防衛施設庁長官、上野憲一・元調本副本部長ら関係者5人を9月4日までに、東京地検特捜部が逮捕。書類焼却など防衛庁幹部らによる証拠隠滅工作も発覚し長官が辞任、事務次官ら幹部が更迭された。

国内大蔵省接待疑惑、日銀にも飛び火

 金融・証券業界の利益供与事件は今年に入り接待汚職事件に発展。大蔵省官僚や日銀、日本道路公団幹部ら計6人が収賄罪で起訴された。キャリア1人を含む4人の逮捕者を出した同省は4月、112人の大量処分を行った。日銀も総裁が辞任に追い込まれた。

国内改正外為法と日銀法施行、日本版ビッグバン(4月)

 外貨建て買物や決済などを自由化する新外国為替管理法と、欧米並みの独立性の強い中央銀行を目指す新日銀法が4月1日から施行され、日本版ビッグバン(金融制度改革)が本格的にスタート。12月1日からは銀行、生損保による投資信託の窓口販売も自由化された。

国内

小渕、小沢両党首会談で自自連立政権へ(11月)

国内小渕、小沢両党首会談で自自連立政権へ(11月)

 小渕首相(自民党総裁)と自由党の小沢一郎党首は11月19日の会談で、翌年1月召集の通常国会前までに両党の連立政権を発足させることで合意。次期衆院選での選挙協力など5項目の合意文書に署名した。(写真は、自・自連立問題で基本合意に向け会談に臨む小渕首相と小沢自由党党首)

国内名大医学部・日高元教授を収賄容疑で逮捕(8月)

 名古屋大学医学部の日高弘義元教授が、新薬開発をめぐり、富士薬品から総額1億2400万円にのぼるわいろを受け取った疑いで、8月28日逮捕された。公判で日高被告は、全額をわいろとする検察側主張に「違和感がある」としたものの、製薬3社からの収賄の事実をほぼ全面的に認めた。

国内中島衆院議員を政党助成法違反で逮捕(10月)

 元防衛政務次官の衆院議員中島洋次郎容疑者が10月29日、政党助成法違反(使途報告書の虚偽記載)と政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。平成7年の政党助成制度導入後初めての摘発で、国会でも見直し論議が高まった。

国内

金大中、江沢民両首脳来日(10、11月)

国内金大中、江沢民両首脳来日(10、11月)

 金大中・韓国大統領が10月7日に来日。天皇訪韓をあらためて招請。「日韓共同宣言」に日本の植民地支配で「痛切な反省と心からのおわび」を明記。江沢民・中国国家主席は11月25日に来日。歴史認識での溝から「日中共同宣言」署名は見送られた。(写真は、日本記者クラブであいさつする江沢民氏)

国内「羅生門」の黒沢明氏死去(9月)

 「世界のクロサワ」と呼ばれ文化勲章、米アカデミー特別賞などを受けた映画監督の黒沢明氏が、「羅生門」「七人の侍」など映画史に輝く30本の名作を残し88歳で9月6日死去。

海外ニュース

海外イラク国連査察問題で米英武力行使(12月)

 米、英両国軍は米東部時間12月16日夕(日本時間17日朝)、国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の無条件査察を拒否したイラクに爆撃機などで攻撃。ラマダン(断食月)入り後の19日朝まで4回にわたり、1991年の湾岸戦争を上回る400発余りのトマホーク巡航ミサイルを発射した。攻撃後、フセイン・イラク大統領は勝利宣言。中国、ロシア、フランスは攻撃に反発して国連の亀裂は深まり、イラク問題解決の道筋は不透明に。

海外不倫問題でクリントン大統領弾劾裁判決定(12月)

 クリントン米大統領と元ホワイトハウス実習生との不倫疑惑が1月に浮上、大統領は8月になって「不適切な関係」を認めたものの、下院本会議は12月、偽証と捜査妨害を認定、大統領に対する130年ぶりの弾劾訴追を決定し、翌年年1月から裁判が始まることになった。

海外インド、パキスタンで相次ぎ核実験(5月)

 インドが5月11日、1974年以来、24年ぶりに地下核実験を実施した。これに対抗しパキスタンは同月28日、同国初の地下核実験を強行、世界で7番目の核保有国になったと宣言。核拡散防止条約、包括的核実験禁止条約を柱とする世界の核管理システムの根幹を揺るがせた。

海外北朝鮮、太平洋にミサイル発射、人工衛星と主張(8月)

 北朝鮮は8月31日、弾道ミサイルとみられる発射実験をし、弾頭は日本上空を通過して三陸沖に落下。射程1500キロを超すテポドンの可能性があり、日本全域が射程圏内に入り、日本の防衛、危機管理が焦点に浮上した。北朝鮮は人工衛星打ち上げと主張。

海外欧州通貨統合スタート、11カ国が参加(5月)

 欧州連合(EU)は5月2日、ブリュッセルで特別首脳会議を開き、欧州通貨統合の第1陣に参加する11カ国を決定した。単一通貨「ユーロ」は来年1月1日から導入される。11カ国の人口・経済規模は米国と肩を並べ、ユーロは米ドルと並ぶ主要通貨となる。

海外インドネシアで暴動、スハルト大統領辞任(5月)

 経済危機下のインドネシアで5月、公共料金の大幅値上げを引き金に暴動が発生、1000人以上が死亡、32年間君臨したスハルト大統領は、国会を占拠した学生勢力らのパワーに屈して同月21日に辞任した。後継のハビビ政権下でも政情不安が続いた。

海外北アイルランド和平合意、流血の30年に歴史的転機(4月)

 プロテスタント、カトリック教徒の30年余に及ぶテロ、報復テロで3000人以上の犠牲者を出した英国・北アイルランド紛争は、4月10日に初めて和平合意が成立、両教徒の平和共存の道が開かれた。住民の強い「平和希求」の意思とブレア英首相の積極介入が奏功した。

海外米大リーグでマグワイア選手70本塁打の新記録(9月)

 米大リーグ、セントルイス・カージナルスのマグワイア一塁手は年間本塁打記録(61本)を37年ぶりに更新し、9月27日に通算70本塁打の大記録を達成した。親友でもあるソーサ外野手(シカゴ・カブス)は66本に終わったが、一騎打ちは世界中に感動を与えた。

海外中国で大洪水、約3700人の死者

 中国の長江(揚子江)流域や東北地方の松花江流域は、夏から秋にかけて史上2番目の規模といわれる大洪水に見舞われ、約3700人の死者が出た。中米でも10月に超大型ハリケーンで大災害が発生。自衛隊の国際医療隊80人がホンジュラスで救援活動を行った。

海外ドイツ総選挙でシュレーダー氏新首相に(9月)

 9月27日の独総選挙で社民党が大勝し、16年間続いたコール「永遠宰相」が退陣、シュレーダー政権が誕生。新政権は緑の党と連邦レベル初の「赤・緑」連立政権を組み雇用対策、税制改革、原発撤退などを推進。

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