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国内・海外ニュース

こんな年

 1900年代最後の年となった平成11年。世紀末の不安と不況の泥沼に世情は騒然。国内初の死者を出した茨城県東海村の臨界事故は国民を恐怖に陥れ、神奈川県警の組織ぐるみ犯罪、相次いだ銀行の大型合併、リストラの嵐とあいまってこの国の戦後基盤は音をたてて崩れた。一方で初の脳死移植や国旗国歌法、新ガイドライン関連法、通信傍受法といった新たな基盤づくりにこの国の再生は託せるのか。海外に目を転じればユーゴ空爆、トルコ、台湾大地震、インドネシアの政変と激動は続いた。(1999.12.30中日新聞朝刊より)

その他の世相

 武蔵丸が横綱に昇進/ペットロボット「AIBO」が発売/「2000年問題」に注目集まる/ヒット曲…GLAY「Winter,again」、モーニング娘。「LOVEマシーン」/ヒット映画…「アルマゲドン」、「スター・ウォーズ エピソード1」/ヒットドラマ…「キッズ・ウォー」、「すずらん」/新語・流行語…「雑草魂」、「ブッチホン」

プロ野球優勝チーム(☆は日本一)=中日(星野仙一)/☆ダイエー(王貞治)

中日(星野仙一)順位=1位

高校野球甲子園優勝校=春/沖縄尚学(沖縄)・夏/桐生第一(群馬)

往く人

ジャイアント馬場(プロレスラー、61歳 1.31)、スタンリー・キューブリック(映画監督、70歳 3.7)、東山魁夷(日本画家、90歳 5.6)、淡谷のり子(歌手、92歳 9.22)、レオ・レオニ(児童文学作家、89歳 10.11)

国内ニュース

国内東海村で国内初の臨界事故、犠牲者出る

 茨城県東海村のウラン加工会社ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所転換試験棟で9月30日、ウラン溶液の溶解作業中、重量制限の2・4キロをはるかに超える約16キロの溶液を沈殿槽に投入したため臨界事故が発生。作業していた社員3人をはじめ69人が被ばく、中性子線などの放射線が周辺に漏れた。約3カ月後、社員1人が死亡。国際評価尺度でレベル4、国内の原子力史上最悪の事故は、同社の「裏マニュアル」に基づく違法でずさんな作業が背景にあった。

国内

臓器移植法による初の脳死移植実施(2月)

国内臓器移植法による初の脳死移植実施(2月)

 臓器移植法に基づく初めての脳死移植が、2月28日に実施された。高知県の患者が提供した心臓などが大阪大学などで移植された。5、6月にもあり、計4件に。移植を受けた患者はいずれも順調。しかし、規則違反が3施設であった。その後も申し出はあるが、規則に従って見送られている。(写真は、ドナーカードが設置されているコンビニエンスストア)

国内神奈川県警の不祥事が続発

 9月の厚木署集団警ら隊での暴行事件を皮切りに表面化した一連の神奈川県警不祥事は、押収品窃盗、覚せい剤使用などに次々拡大、逮捕者が相次いだ。10月に深山健男本部長が辞任、11月には、当時の渡辺泉郎本部長らが組織的な犯罪もみ消しに動いたとして書類送検、12月、起訴された。

国内

自自公連立で小渕改造内閣発足(10月)

国内自自公連立で小渕改造内閣発足(10月)

 小渕恵三首相(自民党総裁)、自由党の小沢一郎党首、公明党の神崎武法代表は10月4日の会談で、連立政権樹立のための合意書に署名。これを受けて、首相は5日に内閣改造を行い、自自公連立政権を発足させた。衆院で戦後最大の7割強、参院で6割弱となる巨大与党が誕生した。(写真は、初閣議後に記念写真に収まる閣僚ら)

国内大手銀行などに公的資金、銀行の大型再編相次ぐ

 政府は3月30日、大手銀行など15行に総額約7兆5千億円の公的資金を投入。その後8月20日には第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行が経営統合して総資産が140兆円を超える世界最大規模の金融グループを誕生させる計画を発表。10月14日には住友銀行とさくら銀行が合併を決断。東海銀行とあさひ銀行も経営統合を決めるなど大型の銀行再編が相次いだ。

国内国旗国会法が成立(8月)

 日の丸を国旗、君が代を国歌と定める国旗国歌法が8月9日成立した。君が代の解釈については「国民主権の憲法理念に抵触する」として野党側は反対した。政府は「君」は象徴天皇を指し、「君が代」は天皇を象徴とするわが国のこと、とする新解釈を打ち出した。

国内「日米防衛協力のための指針」関連法成立(5月)

 新たな「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」関連法が5月24日に成立した。同法の成立で、わが国の平和と安全に重要な影響を与える日本周辺の紛争などが起こった場合、自衛隊の対米協力や、地方自治体や民間への協力依頼が可能になり、日米安保体制は新たな段階に入った。

国内不審船に自衛隊が初の海上警備行動(3月)

 石川県能登半島沖の日本海で、不審船が海上自衛隊護衛艦の停船命令に応じなかったため、政府は3月24日未明、自衛隊に初の海上警備行動を発令。海上自衛隊護衛艦と哨戒機が警告射撃や爆弾投下をしたが、不審船は追跡を振り切って北朝鮮に入港した。

国内男性の完全失業率、最悪の5%に(4月)

 不況やリストラで昨年から悪化してきた完全失業率は4月、男性でついに5%に。5月はいったん4%台に戻ったが、6、7月はともに5・1%を記録。男女平均の失業率も両月、4・9%に達した。高失業率時代に入った。

国内商工ローンが社会問題化、法改正(12月)

 中小・零細企業向けの商工ローン業者の大半は、金利関連の法の盲点を突いた“グレーゾーン”で急成長した。とくに日栄、商工ファンドの大手2社は、過酷な取り立てで自殺者も出し社会問題化。12月13日、法改正された。

国内強制わいせつ容疑の横山ノック知事起訴、辞職(12月)

 4月の大阪府知事選期間中に、選挙運動員の女子大生の体を触ったとして告訴されていた横山ノック知事は12月21日、府議会へ辞表を提出、27日受理され辞職。大阪地検特捜部は21日、強制わいせつの罪で横山知事を在宅のまま起訴した。

国内盗聴合法化の通信傍受法が成立(8月)

 憲法が保障する通信の秘密を侵害する恐れがあるとして、異論がある中、犯罪捜査のため電話などの傍受を認める通信傍受法が8月12日に成立した。同法の成立で、薬物、銃器、集団密航、組織的殺人に限り捜査機関による「盗聴」が合法化された。

海外ニュース

海外コソボ紛争NATO軍がユーゴ空爆

 ユーゴスラビア連邦セルビア共和国コソボ自治州でのアルバニア系住民への虐待を止めるため、北大西洋条約機構(NATO)は3月24日、ユーゴ空爆に踏み切った。空爆は首都ベオグラードを含むユーゴ全域に及び、ミロシェビッチ連邦大統領は6月3日、和平案を受諾。空爆は10日、停止された。NATOが人道上の理由から主権国家を攻撃するのは初めて。空爆の過程で大量の難民が発生。中国大使館の誤爆も起き、米中問題に発展した。

海外

EUが単一通貨「ユーロ」を導入(1月)

海外EUが単一通貨「ユーロ」を導入(1月)

 欧州連合(EU)加盟15カ国のうち独仏伊など11カ国が1月1日、単一通貨ユーロを導入。人口と国内総生産(GDP)で米国に匹敵する巨大経済圏が誕生した。ユーロは銀行や企業間の決済、個人の預金口座などの帳簿上の通貨として使用され、2002年から紙幣や硬貨が市中に出回ることに。(写真は、東京外為市場で始まったユーロ取引の様子)

海外トルコと台湾で大地震、死者多数(8、9、11月)

 トルコ北西部で8月17日未明、工業都市イズミト近くを震源とするマグニチュード(M)7・4の大地震が発生、アパート倒壊などで死者1万7000人以上に。11月12日にも再びM7・2の地震に襲われた。また、台湾では9月21日、中部の南投県を震源とするM7・6の直下型地震が発生、死者は2000人を超えた。

海外東ティモール、インドネシアから独立を選択(8月)

 インドネシアが1976年に武力併合した東ティモールで8月30日、独立か自治(併合継続)かを問う住民投票があり、独立が選択されたが、併合派民兵らが発砲、放火を重ね騒乱状態となった。9月20日、多国籍軍が現地入りし事態は沈静化、独立への歩みが始まった。

海外WTO閣僚会議が決裂、新ラウンド遅れ必至(12月)

 11月末から12月初めにかけて米シアトルで開催された世界貿易機関(WTO)閣僚会議は、自由貿易体制をめぐって先進国と発展途上国が対立、米国の調整能力不足もあり決裂。新ラウンド開始の遅れは必至となった。会場外では非政府組織(NGO)が激しい抗議活動を展開した。

海外北朝鮮がテポドン発射実験凍結で米と合意(9月)

 北朝鮮のミサイル問題をめぐり、9月7-12日、ベルリンで米朝高官協議が行われ、北朝鮮が弾道ミサイル「テポドン」の発射実験を当面凍結することで合意。米国はこれを受け、同月17日、朝鮮戦争以来、北朝鮮に科していた経済制裁の一部解除を発表した。

海外米大統領の不倫もみ消し疑惑に無罪評決(2月)

 元ホワイトハウス実習生との不倫もみ消し疑惑で弾劾訴追されたクリントン米大統領に対し、上院は2月12日、無罪評決を出した。大統領の無罪は確定したが、元実習生との「不適切な関係」を認めて権威は大きく傷つき、国民の間にも弾劾の是非をめぐる議論が起きた。

海外米議会が包括的核実験禁止条約の批准案を否決(10月)

 米上院は10月13日、包括的核実験禁止条約(CTBT)批准案の採決を行い、賛成48、反対51で否決した。批准を重要課題に掲げていたクリントン政権にとって大きな痛手。米国を含む44カ国の批准を得ることが条件である同条約の発効が、事実上困難となった。

海外インドネシア新大統領にワヒド氏(10月)

 インドネシアの大統領選が10月20日、国権の最高機関・国民協議会で行われ、イスラム教団体総裁のアブドゥルラーマン・ワヒド氏(59)を第4代大統領に選出された。副大統領には闘争民主党のメガワティ党首が選ばれた。スハルト元大統領色を一掃、挙国一致内閣が発足した。

海外ロシア軍がチェチェン再侵攻、国際非難高まる(9月)

 ロシアからの独立を求める同国南部チェチェン共和国の武装勢力が8月、隣のダゲスタンに侵入。その後モスクワなどでアパート爆破事件が相次いだ。ロシア側は9月末、チェチェンに地上部隊を投入、1996年8月の停戦合意以来、2度目の軍事進攻に踏み切った。

海外中国のWTO加盟で米中最終合意(11月)

 中国の世界貿易機関(WTO)加盟をめぐる米中交渉は11月15日、訪中した米通商代表部(USTR)のバーシェフスキ代表と中国側が最終合意、中国の加盟がほぼ固まった。両国首脳とも米中関係の改善をめざし、玉虫色の政治決着を図った。

海外キルギスで邦人4人拉致、無事に解放(8~10月)

 中央アジアのキルギス南西部で8月23日、邦人技師4人らがイスラム急進主義武装勢力に拉致(らち)された。犯行グループは隣国ウズベキスタンでのイスラム政権樹立などを求め事件は長期化。4人の解放は事件発生から63日ぶりの10月25日だった。

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