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国内・海外ニュース

こんな年

 長らく低迷を続けた国内景気に回復への兆しが見えてきた。アメリカによるイラク戦争は大規模戦闘の終結宣言後も相次ぐテロ攻撃で泥沼化。衆院選で猛追の民主党を振り切った小泉首相はイラクへの自衛隊派遣という歴史的決断に踏み切った。新型肺炎(SARS)の世界的流行、北朝鮮の不穏な動き、H2Aロケットの失敗など、不愉快なニュースが続いたが、プロ野球セ・リーグの阪神優勝、大リーグ・松井秀喜選手の活躍など、わずかに気を紛らわせてくれる明るい話題もあった。(2003.12.30中日新聞朝刊より)

その他の世相

 横綱貴乃花が引退/三浦雄一郎がエベレスト登頂/阪神18年ぶりリーグ優勝/ヒット曲…森山直太朗「さくら(独唱)」、宇多田ヒカル「COLORS」/ヒット映画…「踊る大捜査線 THE MOVIE 2」、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」/ヒットドラマ…「Dr.コトー診療所」、「白い巨塔」/新語・流行語…「毒まんじゅう」、「なんでだろう~」

プロ野球優勝チーム(☆は日本一)=阪神(星野仙一)/☆ダイエー(王貞治)

中日(山田久志)順位=2位

高校野球甲子園優勝校=春/広陵(広島)・夏/常総学院(茨城)

往く人

深作欣二(映画監督、72歳 1.12)、古尾谷雅人(俳優、45歳 3.25)、グレゴリー・ペック(俳優、87歳 6.12)、春風亭柳昇(落語家、82歳 6.16)、ウィリアム・スタイグ(児童文学作家、95歳 10.3)、都筑道夫(小説家、74歳 11.27)

国内ニュース

国内衆院選で与党3党が絶対安定多数を確保(11月)

 第43回衆院選は11月9日投開票され、新たな政治の構図が誕生した。自民党は目標とした単独過半数(241議席)に届かない237議席。ただ、公明党は解散時の31議席を上回り、自民、公明、保守新の与党3党(当時)で絶対安定多数の269議席を獲得。小泉純一郎首相の続投が確定した。民主党は解散時の137議席から40議席も伸ばし、比例第一党になる大躍進だった。共産、社民、保守新の各党は惨敗し、保守新党は自民党に合流。政界は自民、民主による2大政党時代に入った。同19日に開かれた特別国会で、第88代首相に選出された小泉首相は閣僚全員を留任させ、第2次小泉内閣が発足した。

国内小泉首相がイラク攻撃「武力行使を理解し、支持する」と表明

 米英軍によるイラク攻撃開始を受け、小泉首相は3月20日、緊急の記者会見を行い、「武力行使を理解し、支持する」と明言。6月には、イラクへ自衛隊を派遣するためのイラク復興支援特別措置法案の国会提出を決断し、会期延長後の7月26日に同法を成立させた。その後、イラクでは米軍へのテロ攻撃が続き、日本人外交官が殺害されるなど治安は悪化する一方となったが、首相は自衛隊派遣の基本計画を12月9日に閣議決定。自衛隊は初めて、戦闘状態にある国の土を踏むことになった。

国内有事法制関連3法が成立(6月)

 日本が他国から武力攻撃を受けた場合の対処方針を定めた有事関連3法が6月6日の参院本会議で、与党3党と民主、旧自由両党の賛成多数で可決、成立した。3法は、武力攻撃事態対処法、改正自衛隊法、改正安全保障会議設置法で、有事下での国民の権利制限や生命、財産の保護方法を定める国民保護法制は1年以内に整備される。1977年に防衛庁で研究が始まって以来、四半世紀を経て初めて有事に備える法体系が整い、日本の安全保障政策は新たな段階に入った。

国内金融機関危機、りそな、足利銀行に公的資金投入

 過小資本に陥った、りそなグループに対し政府は5月17日、2兆円近い公的資金の投入を決め、実質国有化した。株主責任を問わず、倫理観の欠如を指摘されたが、一方では株式市場の株価反発につながった。11月29日には栃木県の地方銀行、足利銀行が債務超過と判明、政府は公的資金投入で一時国有化を決めた。経営不振の銀行の危機が相次いで表面化した。

国内

民主党と自由党が合併協議書に署名(9月)

国内民主党と自由党が合併協議書に署名(9月)

 民主党の菅直人代表と自由党の小沢一郎党首は9月24日、都内で合併協議書に調印し、新・民主党が発足した。両党の合併は、昨年秋に民主党の鳩山由紀夫前代表が自由党側に打診。いったん白紙に戻ったが、今年7月に合意が成立した。11月の衆院選では、比例代表の獲得議席で第一党になるなど勢力を大幅に伸ばしており、両党合併の効果が発揮された。

国内個人情報保護関連5法が成立(5月)

 政府の個人情報保護関連5法が5月23日、参院本会議で与党の賛成多数で可決、成立した。個人情報を扱う民間事業者に対し、適切な取り扱いを義務化。違反者には、担当大臣が中止勧告や命令を行う。報道機関や著述業などは義務規定の適用除外とされたが、報道は「不特定多数の者に対して客観的事実を事実として知らせること」と定義づけられた。

国内行方不明の4歳男児が遺体で発見、12歳少年補導(7月)

 7月2日、長崎市万才町の駐車場ビル脇で、同市の幼稚園児種元駿ちゃん=当時4歳=が全裸遺体で発見された。長崎署捜査本部は9日、ビル近くにある商店街の防犯ビデオに駿ちゃんと手をつないで歩いているところが写っていた市内の中1少年(12)を補導。9月29日、少年は長崎家裁の決定を受け、さいたま市の強制的措置の取れる児童自立支援施設に送られた。

国内辻元清美元衆議院議員らを秘書給与詐欺容疑で逮捕(7月)

 国から政策秘書に支払われた給与約1880万円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は7月18日、詐欺容疑で社民党・辻元清美元衆院議員(43)を逮捕した。同党の土井たか子前党首の元政策秘書らも逮捕された。行動派として知られ、党内のエースとされた辻元元議員の逮捕は、後に行われた総選挙にも大きく影響、社民党衰退のきっかけにもなった。

国内

阪神リーグ優勝、道頓堀川に3500人以上飛び込む(9月)

国内阪神リーグ優勝、道頓堀川に3500人以上飛び込む(9月)

 プロ野球セ・リーグの阪神タイガースが9月15日、地元甲子園で広島に勝ち、1985年以来18年ぶり4度目のリーグ優勝を決めた。甲子園の優勝決定は64年以来39年ぶりで就任2年目の星野仙一監督が選手らによって晴れやかに胴上げされた。阪神は日本シリーズでパ・リーグの覇者、ダイエーと対戦したが3勝4敗で敗れ“日本一”は逃した。(写真は、リーグ優勝で深夜まで戎橋を占拠し、騒ぎ続ける阪神ファンら)

国内盗聴事件で「武富士」の武井保雄会長を逮捕(12月)

 消費者金融大手で、東証一部上場の「武富士」の武井保雄会長がジャーナリストの盗聴を指示したとして、12月2日、電気通信事業法違反容疑で警視庁捜査2課に逮捕された。一代にして長者番付トップに躍り出るなど、経営者として辣腕(らつわん)を振るったが、逮捕後、会長、取締役を辞した。暴力団など闇勢力とのつながりも指摘され、トップの指示で盗聴まで行う同社の体質がさまざまな形で噴出した。

国内ロケットH2A6号機の打ち上げに失敗(11月)

 宇宙開発事業団など宇宙3機関を統合した、宇宙航空研究開発機構は、11月末、情報収集衛星を載せた日本の主力ロケットH2A6号機を打ち上げたが、失敗した。固体補助ロケットの切り離しができなかったためで、搭載していた衛星も失われた。H2Aの失敗は初めて。今後の計画遅れはもちろん、目指す商業衛星打ち上げ市場への参入にも打撃を与えた。

海外ニュース

海外

米国とイラク開戦、フセイン元大統領を拘束

海外米国とイラク開戦、フセイン元大統領を拘束

 米軍は3月20日未明、バグダッド近郊を空爆、イラク戦争が始まった。大規模空爆で大統領宮殿など政権中枢を破壊、南部から投入された地上部隊は、主要都市を制圧して北上。4月9日にはバグダッドが陥落し、フセイン政権は崩壊した。ブッシュ米大統領は5月1日、大規模戦闘の終結を宣言。行方不明だったフセイン元大統領は12月13日、ティクリット郊外で拘束された。だが、旧政権の残党やイスラム過激派の反米抵抗は根強く、米軍とその協力者への攻撃が続発。戦闘終結後の敵対行為による米軍の死者は200人を超えた。また、戦争の大義だった大量破壊兵器は見つからなかった。(写真は、出勤途中にフセイン拘束の号外を手にする人たち)

海外イラクで日本人外交官2人が銃撃を受け死亡(11月)

 イラク北部ティクリット近郊で11月29日、4輪駆動車で移動中の日本人外交官2人が銃撃を受け、死亡した。死亡したのは在英国大使館の奥克彦参事官と在イラク大使館の井ノ上正盛3等書記官。外務省は左側窓ガラスに多数の弾痕が残る被害車両を公開。走行中に撃たれたテロの可能性が強い。犯人については、反米組織や旧フセイン政権との関係が指摘されている。遺体が日本到着後、外務省葬が営まれ、政府は2人をそれぞれ、大使、1等書記官に昇進させた。

海外

新型肺炎(SARS)が爆発的感染、世界で死者相次ぐ

海外新型肺炎(SARS)が爆発的感染、世界で死者相次ぐ

 昨年末、中国南部で発生した新型肺炎(SARS)はこの春、香港、シンガポール、台湾、カナダなどに広がり、ウイルス毒性の強さから世界中を恐怖に陥れ、旅行業界に大打撃を与えた。世界で8000人が感染し、死者は770人余り。日本人の感染者はなかった。病原体はコロナウイルスの変種と突き止められ、徹底的な隔離によって、流行は収まった。再び、冬を迎えた現在、精度の高いウイルス検査キットが日本企業の手で開発されたものの、治療法も、ワクチンもなかった。(写真は、SARSの模擬患者をアイソレーターに入れての搬送訓練)

海外

スペースシャトル「コロンビア」が空中分解、乗員死亡(2月)

海外スペースシャトル「コロンビア」が空中分解、乗員死亡(2月)

 2月1日、米国のスペースシャトル「コロンビア」が着陸直前に空中分解した。7人の宇宙飛行士が死亡、国際宇宙ステーションもピンチに。原因は燃料タンクの断熱タイルがはがれ、翼に当たったこと。8月には事故調査報告書が公開された。来年秋には打ち上げを再開。第1号には日本人飛行士・野口聡一さんが搭乗。(写真は、追悼式で花束を置く毛利衛さんと、古川聡さん)

海外北朝鮮が、核拡散防止条約からの脱退を宣言(1月)

 北朝鮮が1月10日、核拡散防止条約から脱退し、国際原子力機関の拘束から抜け出ると宣言。同国の核開発問題の平和的解決を目指す6カ国協議が8月、北京で開かれた。北朝鮮、日、米、中、韓、ロシアが初めて一堂に会した意義は大きい。協議では朝鮮半島の非核化では一致したが、体制保証の問題などで米朝間の溝が深く、具体的な道筋を示せなかった。

海外中国が初の有人宇宙船の打ち上げに成功(10月)

 中国は10月15日、初の有人宇宙飛行船「神舟(しんしゅう)5号」を同国北西部の内モンゴル自治区にある酒泉衛星発射センターから打ち上げ、周回軌道に乗せることに成功。地球を14周した後、大気圏へ再突入して無事着陸した。有人宇宙船の打ち上げに成功した国は旧ソ連(ロシア)、米国以来42年ぶり3カ国目で、中国は宇宙大国への一歩を踏み出した。

海外中国の全人代で胡錦濤氏を国家主席に選出(3月)

 中国の第10期全国人民代表大会(全人代)第1回会議で3月15日、5年ぶりの国家指導部の改選投票が行われ、昨年、共産党総書記となった胡錦濤氏を国家主席に、曽慶紅政治局常務委員を副主席に選出。江沢民前主席は国家中央軍事委員会主席に再任され、軍からの影響力を確保した。同16日には温家宝副首相が首相に昇格、「胡-温」体制が発足した。

海外松井秀喜外野手が大リーグ公式戦デビュー(3月)

 ニューヨークヤンキースの松井秀喜外野手(29)が3月31日、ブルージェイズとの開幕戦に5番左翼で先発。初打席で適時打を放つ鮮烈なデビューを飾った。第1号は4月8日の本拠地開幕ゲームでの満塁弾。163試合に出場し、リーグ優勝に貢献した。打率・287、16本塁打、106打点。球宴にも選ばれ、ワールドシリーズでは4番も。1年目からトップ選手の仲間入りをした。

海外韓国・大邱市で地下鉄車両に男が放火して炎上(2月)

 韓国南部、大邱(テグ)市の地下鉄・中央路駅の列車内で2月18日午前、放火による火災が発生。間もなく駅に入ってきた対向線の列車に延焼し、逃げ遅れた乗客ら計192人が死亡、世界の地下鉄関連事故でも最大級の惨事となった。警察当局の調べで、対向列車の進入を止めなかった中央司令室などの連絡不備も、被害を大きくした。

海外イランのバムで大地震。死者2万人超(12月)

 イラン南東部ケルマン州の古都バムで12月26日早朝、マグニチュード6・3(イラン政府発表)の大地震が発生。バム近郊を含め2万人を超える死者が出た。バムは2千年前に起源を持つ城塞(じょうさい)都市で、世界遺産候補の城塞跡はほぼ壊滅した。イラン政府は、国際支援を求める緊急声明を発表。国連や日、米など各国が救援隊の派遣や、支援物資の輸送に乗り出した。

海外ヒトゲノムの解読が完了、米英日仏独中の首脳が共同宣言(4月)

 30億文字の暗号からなるヒトゲノム(全遺伝情報)の解読が完了し、4月14日、各国首脳が「解読宣言」をした。これらの文字によって約3万の遺伝子が記述されている。まだ働きの分からない遺伝子も多く、研究は機能解明から、人による遺伝子の違い、遺伝子相互のネットワークへと向かった。個人の体質に応じたオーダーメード医療の構築が期待された。

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