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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年1月26日~3月20日

サクラサク

この年の春、私は19歳。1年間の大学浪人を経て念願の第1志望の大学へと進学、親元を離れて大阪で初めての一人暮らしを始めた。テレビでは「ちびまる子ちゃん」が放送され、「サザエさん」とは違う、なかなか斬新なアニメだと思ったことを記憶している。この年を振り返ると、大学受験の合格発表を知ったのは、当時としては珍しかったであろう電話での通知だった。受験期間中だったが、合格発表が気になって、他の大学の受験会場で試験の合間などに公衆電話に向かったが、大学構内も駅構内もなぜか公衆電話は使用中でなかなか使うことができなかった。仕方なく、大学受験の会場付近に取っていた宿泊先のホテル内に設置されていた公衆電話へ行き、プッシュ回線を使って受験番号を打ち込むと、受話器の向こう側から自動音声ガイダンスで「サクラサク」と回答があった。私は電話ボックス内で思わず「やった」と大声を上げて飛び上がって喜び、周囲の宿泊客を驚かせてしまった。その後、気持ちが高ぶったまま、近くの中華料理屋へ行って、一人で晩御飯を食べていると自然に涙がこぼれ落ち、止まらなくなった。その様子を見て怪訝そうに私を見つめる店員や他のお客さんの目を避けるように早々にホテルに戻ってテレビをつけると、大好きだったバラエティ番組「クイズ!年の差なんて」が放送されていたが、この日は出演者のユニークなトーク内容がまったく頭に入ってこない。落ち着かない気持ちのまま、岐阜の親に電話で大学合格を伝え、ともに喜びを分かちあった。その後も、うれしさが止まらず、その日はほとんど一睡もできなかったと記憶している。私はこの平成2年という、自分の人生にとって大きな節目となった年を決して忘れることはないと思う。

岐阜県各務原市 松本晃さん 47歳 喜び流行・世相入学・進学

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