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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年4月15日~5月31日

没落の兆し

1992年、当時勤めていた会社では、この先「何とかなるかも」という期待を残して暮れたが、1993年に打ち砕かれた。銀行保障のために保有した土地は、価値が無く買い手がつかず、バブルに踊らされて購入した絵画もだまされたようなもので価格がつかなかった。前年に大量募集した新卒社員の解雇が始まり、2、3年前に移転した駅前の目立つビルは家賃が高過ぎるため、駅の中間にあるビルに転居する。時節柄、売り上げは伸びず、借入金の返済が重くのしかかり、社員の覇気もどんどん落ちていった。私自身は、前年末にトップの意向により格安値引きで受注した、気象情報自由化に関わるニュービジネスのシステム開発のため、不眠不休でほぼ1年を費やしたため、社内も社会もほとんど見えていなかった。しかし、とうとう年末には、「あと何か月もつだろう」という話題が出るようになった。一方、互換機の台頭で揺るがされていたとはいえ、当社はパソコンでシェアトップだったN社系列の、中部地区の大手ディーラーであり、「オフィスコンピューター」と呼ばれたシステムについてはトップの売り上げを誇っていたため、「世間がそのまま見捨てることはないだろう」という者もいた。そんな不安を抱えたまま、1993年は暮れていった。

愛知県名古屋市(緑区) 川島正さん 61歳 会社・仕事悲しみ

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