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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年4月15日~5月31日

福井転勤と10.8決戦

10.8決戦とは、40代以上の中日ドラゴンズファンなら忘れることができない悔しい思い出だと思う。シーズン最終戦を同率で迎えたドラゴンズとジャイアンツのリーグ優勝をかけた試合が、後になってこう名づけられた。私は10月1日付で課長に昇進し、名古屋から福井への転勤を命ぜられた。新入社員時代に金沢での勤務経験があったので北陸になじみはあったが、電車で福井駅に降り立つのは初めてだった。10月6日、福井駅前に出たときに感じたことは、人が歩いていないことへの驚きと、この街で本当に初めての管理職としてやっていけるのかという不安だった。10月6日から2泊3日で業務引き継ぎのために前任者と福井県内を回り、10月8日の夕方になった。つまり、10.8決戦の夜である。名古屋への帰りの特急しらさぎの発車まで時間があったので、福井駅前の小料理屋で前任者と一緒に食事をしているときに、店内のテレビがプレイボールを告げた。やがて発車時刻が迫ってきたため、試合が進む中で後ろ髪を引かれる思いで店を後にした。車中では今みたいにスマホで情報を得ることもできず、やきもきしながら名古屋への到着を待った。名古屋駅に降り立ったが、ドラゴンズの優勝が決まったような雰囲気は感じられず、負けたかなと思いながら、当時、自宅があった東海市に向かうため、名鉄に乗り換えた。そして金山駅のホームで電車を待っていた時だったと思う。他の乗客が聴いていたラジオが試合終了、ドラゴンズの敗戦を告げた。それにより、旅の疲れと新任地に対する不安が倍増した。それからしばらくして、4年余りにわたる福井市での生活が始まった。

愛知県北名古屋市 内野敬久さん 59歳 流行・世相会社・仕事新生活・引越悲しみ

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