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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年6月15日~7月30日

世界の黒澤

黒澤明監督の映画を初めて見たのは、1954年に公開された「赤ひげ」だった。それまでに感じたことのない衝撃を受けた。この映画は、それまでの時代劇映画のイメージを一掃した作品だと思う。定年退職して、もう5年以上も経過したが、在職中の勤務先の職場で、偶然知り合ったパートさんと、黒澤明監督の映画について話していたら、その方の父親が東京の方で、「黒澤明研究会」の元会長だと知って驚いた。その元会長は、大学を卒業してNHKのカメラマンとなり、その後退職して大学の先生をしながら、黒澤作品の本を何冊も出版されているすごい人物だった。私も何冊か読んだが、黒澤作品の魅力について熱っぽく書かれた文章は、心に響いた。私は今でも、時間を作っては「七人の侍」をビデオで見ている。テーマ曲が流れてくるだけで、なぜか元気になる。音楽で元気になれるのは、「風と共に去りぬ」と、この作品だけだ。クライマックスの野武士との闘いのシーンにたどりつくまでに、長い時間がかかるけれど、何回見ても感動する。いろいろな監督さんや俳優さんが、黒澤明作品のリメイクをしているが、やはりオリジナルを超える作品は出てきていない。天国の黒澤さんは、きっと怒っているだろう。「無駄なことはするな」と。処女作の「姿三四郎」から、遺作となった「まあだだよ」まで、ほとんどの作品を見ているが、中には、あまりにも時代の先取りをしたため、評価が分かれた作品もある。しかし、じっくり見ていると、監督の「これでもか」という声が聞こえてきそうだ。黒澤映画は、私にとっては永遠に「元気印」のスタミナ源。これからも飽きることなく見続けることだろう。黒澤さん、元気をくれて、ありがとう。

愛知県北名古屋市 田中裕二さん 71歳 楽しみ流行・世相趣味・レジャー

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