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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年6月15日~7月30日

転職の壁

今から約18年前にさかのぼり、記憶をたどっていくと、私の年齢は34歳でした。結婚して生活も安定した感がありました。しかしながら、仕事の面ではどことなくマンネリ化を感じていた気がします。もちろん、収入的にも特に苦しい訳でなく、どちらかといえば余裕のある生活だったと思います。でも、逆に刺激のない毎日が嫌で、普段ならなんてこともないささいな仕事のミスで、自分の思いとは違った言動を発したことで、会社全体の雰囲気を一変させてしまいました。その勢いで退職することになってしまったのです。でも、自分に自信があった当時の私は、約6ヵ月もの間、毎日何の目的ももたず、就職活動もせず、遊びの日々を過ごしていました。多少の退職金もあり、余裕をもっての生活でした。しかしある日の朝、図書館に出向いたときに、隣に座った白髪の初老の男性に何気なく声をかけられて、今の自分が敗者のように見られた感があることに気が付きました。その白髪の男性は、定年退職を迎えたばかりの方で、残りの人生をどう楽しむか、どれくらいの勉強ができるかと考えていました。当時の私は、目に力がなく、生きる気力を発していない人間に見えていたんだと思いました。その日からハローワークの窓口に向かい、やっと再就職への意欲をもつようになりました。しかし、私の甘い考えが壁となりました。そうです。それまで営業職でやってきた私は、特に資格ももたない人間だったのです。約2ヵ月間、面接と履歴書の書き直しを繰り返すこととなり、34歳の転職の難しさを知ることとなりました。しかし、改めて自分自身を見直す機会にもなりました。おかげさまで、何とか就職できることにはなりましたが、平成10年は、私にとって転職という壁を越えた思い出深い年となりました。

愛知県一宮市 伊貝祐一さん 52歳 会社・仕事就職・転職新生活・引越

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