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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年7月15日~8月30日

センチメンタルジャーニー

職場でいろいろなことがあり、精神的に傷ついていたところ、医師の勧めもあって仕事を退職した。半分自暴自棄になっていた私だったが、長年の夢だったエジプト旅行をしたいと主人に願い出たところ、「行っておいで」と言ってくれたので、1人で行くことになった。人生初の海外旅行、それも一人旅。私も家族も不安ではあったが、「これできっと良い方向へ向かう」と主人が考え、許可してくれたのだと後で知り、感激した。片道約20時間で、往路はほとんど夜、復路はほぼ昼という空の旅で、時差は7時間。気温が40度を超えることも多いというが、湿度が低いため体感では日本とあまり変わらなかった。同じツアーで行った人たちと、初めてエジプト料理を口にした。皆、珍しい食事に舌鼓を打っていたが、私は寝不足で気分が悪く、スープと果物だけを食べた。その夜、私以外のほとんどの人たちが腹を下し、大変な思いをしたそうだ。後で聞いた話だが、日本人には油が合わないことが多く、エジプトを訪れるとまず腹を下す人が多いという。が、たいてい1~2日で治まるとのことだ。エジプトは日が長い。夕方6時ごろかと思ったら夜の10時だったり、朝7時ごろだと思ったら夜中の2時だったりする。建築物のスケールも壮大で、見ごたえがある。古代からエジプト人とともにあるナイル川。特にアスワンでのナイル川、砂漠、夕日の光景は、私の心の傷を浄化してくれた。帰国後、前向き思考になれた私は、次の年から介護の専門学校に通うことを決め、それまでの間、老人福祉施設でボランティアをすることになった。この年の旅行が私を立ち直らせ、新たな人生のレールを敷いてくれたように思う。重大なターニングポイントで、私を信じて背中を押してくれた主人に感謝している。

静岡県浜松市(中区) 鈴木由起子さん 51歳 家族・親族会社・仕事趣味・レジャー心身の変化

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