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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年7月15日~8月30日

2000年の不思議な思い出

私は毎年恒例になっている青春18切符での冬の一人旅に出掛けました。厳冬期1月、北海道の北の最果てへ向かいました。自分の気持ちを新たにし、元気に北の大地から「2000年」のスタートを切りたかったのです。真冬の終着駅、稚内駅前から出発した定期バスは、私とあと1人だけの女性客を乗せ、一路終点の宗谷岬へ向かいました。あまりの強風地帯のため積雪は少なく、見渡す限り、道路や広場は凍りついていました。樺太の方向は雲が垂れ込め、灰色の世界です。荒れた海に向かって立つ岬のモニュメントで写真を数枚撮り、ほうほうのていで折り返しのバスに乗り込みました。その車内での暖かさは、今でも思い出すことができるほどです。この時期、岬の土産物屋や食堂などは、見渡す限りすべて閉まっており、強風で視界はほの白く、凍りかけた波の華が飛んでいました。でも、一緒に降りた女性客はモニュメントの辺りから姿が見えなくなり、結局折り返しのバスには乗ってきませんでした。地元の人だったのでしょうか。それでも少し心配しました。格好は旅行客のようでしたから。他に車も人も見かけなかったのですが、あの女性はどこへ行ってしまったのでしょう。

愛知県瀬戸市 出崎量一さん 71歳 季節趣味・レジャー

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