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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年8月15日~9月30日

拉致被害者と重なる心情

小泉総理大臣が5人の拉致被害者の方々と共に、政府チャーター機から降りてくる。一歩ずつ、一歩ずつタラップを降りてくる姿を見て、自然と涙があふれてきた。ああ、良かった。本当に良かった。私たち家族は日本から遠く離れた異国の地、アメリカで生活を始めようとしていた。私はたった1人、テレビの前でその光景を見て、私たちは主人の会社に拉致されてしまったのかと、不謹慎なことを思ったほど精神的に追い詰められ、不安であった。しかし、この拉致被害者の方々とは状況が全く違う。彼らはいきなり、言葉も文化も違う知らない土地に目隠しされ、拉致されたのである。想像できないほどの極限状態であっただろう。私たちは、自分たちの目を開いて、希望して、しかもアメリカという大地に降り立ったわけである。弱音を吐いている場合ではない。拉致被害者の方々には大きな力をもらった。そして、何より私たちは家族4人一緒にいることができる。小学1年生と年少の息子2人、1日中分からない言葉のシャワーを浴び、どのように振舞ってよいのか分からないルールの中で生活をして帰ってくる。この2人を何としてでも守らなければならない。そう決意した涙を思い出した。帰国後、長男は作文を書いた。そのタイトルは、「さようなら、また会う日まで」というものだった。親としては良かれと思って、勝手な選択をし、子どもにしなくてもよい苦労をさせたかもしれない思っていたが、少し報われたような気がした。

愛知県岡崎市 石川悦子さん 50歳 家族・親族流行・世相新生活・引越

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