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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年9月15日~10月31日

突然の脳卒中

忘れもしない平成15年9月20日19時37分の出来事。主人は夕食後に応接間へ。いつものように主人と姑と私と3人でテレビを見て、ニュースが終わると主人は、風呂へ行くと言って部屋を出て行った。しばらくすると主人の友人から電話があったので、私は子機を持って「お父さん電話だよ」と言って子機を渡そうとした。主人は湯船に足を伸ばして座っていて、何も言わずに振り向いただけ。子機を渡そうとしたら突然、体が震えるように「ううーん」といびきのような大声を何度も発し、目をつむったままうなだれた。「お父さん、お父さん」と、受話器をそっちのけで風呂の窓を明け、湯水を抜いて姑を呼び救急へ連絡。タオルケットで主人を包み、あわただしく救急車で病院へ向かった。診察ドア越しに無事を祈る。医師からは「くも膜下出血」と告げられ、合わせたい人に連絡を取るよう言われた。次の日、主人に呼びかけても空を見るだけで視線が合わない。その後、主人と意志疎通のできないまま病院施設で8年が経過。ある日、介護士の「おはよう」の声かけに小声で「おはよう」と発したのを機に、少しずつ声が出るように。さらに自分の名前が言えるようになる。オウム返しの応答がほとんどだが、声が聞けることが不思議であり、夢のようでうれしかった。手足は自由に動かず、食事は車いすで完食の毎日。元気な日々を過ごしています。忘れたことも多いですが、人生あきらめずに16年目を迎えたベッド生活。今日も「上を向いて歩こう」を一緒に歌い、尻とり、九九などをして、夕食介助をするのが私の日課。人にはそれぞれの幸せがあると思っています。

岐阜県美濃加茂市 渡辺キヌ子さん 77歳 喜び家族・親族心身の変化悲しみ

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