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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年9月15日~10月31日

再就職活動

「早期退職勧奨制度」といえば聞こえは良いが、要するに「リストラ」であり、退職してから再就職に苦しんだのが平成15年という年で、55歳の時だった。早期退職勧奨制度で退職したため、通常の退職金にプラスして年収の2年半分の退職金が支払われた上、リストラでの退職に対しては失業保険が11ヶ月間給付されると聞いて「長い間、働き続けてきたのだから、しばらくはのんびりと暮らそう」と思った。そこで伊良湖にあるホテルへ一人で泊りに行った。昼間、露天風呂に入り、晴天の青空を見上げ「今頃、働いている奴もいるんだろうなぁ」と、幸せを感じたものだった。退職した時、何の束縛も無い生活も良いものだと思っていたが、予定の無い生活に苦痛を感じるようになり、次第に働きたくなってきた。退職の条件に、就職支援会社の支援が受けられると聞いていたので、さっそく行ってみた。しかし、そこで紹介される仕事は、職安や人材銀行の仕事ばかりで、何の支援も受けられない。裏切られた気持ちになった。「就職支援会社が独自で開拓した求人情報を紹介する」という、当初の約束は守られない。世間の嘘や詐欺のような商売に驚くと同時に、就職戦線に裸で引き出されている自分を自覚した時は、絶望しかなかった。在職中、国家資格を9つほど取得していたから、その資格のひとつである社会保険労務士の資格を生かして、当時の社会保険事務所にやっとの思いで就職できた時には平成も16年になっていた。その間、1年以上の間、数え切れないほどの会社に履歴書を送り、面接を受け、悔しい思いを続けていた。資格が無かったら、どうなっていたことかと思うと、今でも恐ろしい気持ちになる。

愛知県尾張旭市 浅野憲治さん 71歳 就職・転職悲しみ怒り

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