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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年9月15日~10月31日

海との別れ

この頃からわが家の周りには畑や空き地が少なくなり、駐車場が増えた。すっかり街だ。隣家は住人が変わり、家も建て替えられた。朝日や夕日は高架の間のわずか1m四方しか見られない。少し静かな所に住みたいと思った。夫と私の4人の親はいずれも亡くなり、もう自由に、どこでも行けるようになった。春にはツクシ、ワラビ、タラノメを採りに、夏には何度も海へ、初秋にはハゼ釣りへと出かけていた。電車や車で、少し縁のある三重県のあちらこちらも訪ねた。最初は海と街へ、2度目は山へ、3度目は崖の上に建つ津波の石碑へ。倉田山の寺へ参拝した際、薄暗い建物の梁近くに大きな絵馬があった。目を凝らして見てみると、それは津波に翻弄される人々の絵だった。その後、新潟県中越沖地震の津波のニュースを見た。それ以来、私は海へ出かけることがなくなった。

愛知県春日井市 伊東小夜子さん 70歳 天候・災害趣味・レジャー別れ

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