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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年10月15日~11月30日

突然入院した夫との思い出

平成18年3月、突然夫が入院となる。毎年そろってパスしていた人間ドックは、つぶれてしまった。寝袋持参で共に病院で宿泊することとなった。自転車で15分ほどの家との間、いつも私の頭には運動会のBGMが流れていた。その後入退院をくり返す4年ほどの間にこの自転車も傷んでしまったが、優しい三男から電動自転車をプレゼントしてもらい、移動が楽になった。以降、夫は入退院くり返しながら、多くのヘルパー、訪問医師、看護師の方々のお世話になった。入院時は外出許可をもらい、御園座へ連れ出したこと5回、眼下に花道を眺められる席でご満悦であった。お気に入りの歌手と握手もでき、当人はご機嫌であったことを思い出す。これも親思いの息子のおかげで実現した。そして入院中に金婚式を迎え、夫の好む紫色に染め抜いた風呂敷を配った。みんなから祝いの言葉をもらい、うれしかった。そして亡くなる数日前、息子は夫に意中の人をスマホで見せ告白した。眼を丸くして眺めた顔を忘れない。思うことも言葉に表せぬまま、別れとなってしまったが、何を言いたかったのか。夫を見送りしばらくした後、私自身が救急車のお世話になった。幸い毎年愛知県から表彰を受ける名医のおかげで助かり、現在は身障者手帳を持ちながら、シルバーカー頼りにヨチヨチ通院しつつ、感謝の日々を過ごしている。

愛知県名古屋市(熱田区) 今村三重子さん 83歳 家族・親族心身の変化別れ悲しみ

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