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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年11月15日~12月31日

年金記録問題に直面して

愛知万博期間中に陶磁資料館で勤務していたが、万博が終了し、まだ何か仕事をしたいと思っていた。そんな時、以前勤めていた年金事務所から声がかかり、勤めることにした。しかし、4年前まで勤めていた年金事務所とは雰囲気が全く違っていた。以前は、年金受給の申込みに来所される方がほとんどで、同年代の人間として60年間生きて来たお互いの人生を振り返り、共感を持って楽しい時間を過ごしていたものだった。しかし平成19年の年金事務所は、年金記録を調べて欲しいという客でごったがえし、事務所に入れないほどの人が列をなしていた。しかも、そのほとんどが敵意を持っていた。相談室の前に座ると同時に「謝ってほしい」という女性もいた。「とうして」と疑問に思っていると「あなた方のでたらめな事務処理のおかげで、会社を休んできた。だから、謝りなさい」と言う。消えた年金記録のほとんどは、退職して再就職した時、正規の手続きをせず、あらためて新しい年金番号を取得したため記録が続かなくなり、消えたといわれる状況になっているものがほとんどで、すぐに見つかるものだった。なかには、再就職した際に、名前を変えたり、生年月日を変えたりしたものもあった。ファンだった歌手や俳優と同じ生年月日を使用していた人もいた。年金事務をコンピューター化する時に、名前の登録にフリガナが記入されていないため、読み方間違いをして登録してしまったものもあった。例えば「洋子」という名前を「ヨウコ」「ヒロコ」「サチコ」とも読まれていたものをすべて「ヨウコ」とした例である。とにかく、朝のワイドショーやマスコミに驚かされた人が興奮するのを見て、日本人と言う人種は熱しやすいものだと驚いて毎日を過ごしていた。

愛知県尾張旭市 浅野憲治さん 71歳 流行・世相会社・仕事

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