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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成30年11月15日~12月31日

入院生活で開花した趣味

平成20年の後半、アメリカで起った金融危機による暗雲は、日本の上空にさしかかって来ていたが、9月中旬、リーマンブラザーズの破綻によって、一気に地球全体を覆ってしまった。かつて、アメリカがくしゃみをすると、日本が風邪を引くといわれていたが、この度のくしゃみは大きくインフルエンザ級で、その菌は全世界にまき散らされた。そして世の中全体が沈みきっていたなかで、私自身は喜寿を迎え、ささやかな祝いでもと考えていた矢先、11月中旬に急性胃かいようで入院を余儀なくされた。点滴主体の治療で、3週間余りベッドに横たわるかイスに座って本か新聞を読み、テレビを見る退屈な毎日だった。人は行動を制限された環境に置かれると、今まで考えてもみなかったようなことが浮んだり、何気なく見ていた事象に変わった価値を見出したり、感動を覚えたりするらしい。私も今まで考えたこともない「文章でも書いてみよう」という衝動にかられた。イスに腰かけ、脚をベッドに投げ出し、週刊誌を台にして書くのであるが、この姿勢は案外楽で、長い時間続けていてもさほど苦痛ではなかった。ちょうどオバマ上院議員が大統領選挙に勝った勝利演説の英文を読み終わって、その気取りのない誰にでも分かりやすい親しみある文章にいたく感銘を受けたばかりだったので、その感想を書いてみたのだ。退院後は、現役時代に使用していたワープロを使い、暇さえあれば文章の製作に没頭した。しかしワープロは酷使したため故障し、今は電子辞書を傍らに手描きに。最近、「くらしの作文」「発言」の欄に掲載されたこともあって、それに励まされ、意欲を高めている次第だ。まさに喜寿の手習いというところだろう。

岐阜県美濃加茂市 牧野良民さん 87歳 楽しみ趣味・レジャー心身の変化

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