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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成31年1月15日~平成31年2月28日

渾身の151球

平成生まれのスポーツ選手が活躍する昨今。野球界では大谷選手、藤波選手が話題となった平成24年に、両選手と同い年の次男も、高校野球最後の夏を完全燃焼で終えました。中学時代の骨折の後遺症と野球肘に苦しみ、投げられない時期の辛さに耐えながら、黙々と努力した2年と4ヵ月でした。葛藤し、苦悩を乗り越えて冷静に登板する次男を、チームメイトはいつも全力で支えてくれました。試合の度に、太陽のような明るさで包んでくれるメンバー。仲間との揺るぎない絆が、次男にとっての何よりの力となって、信念を持って夏大会に臨むことができたのだと思います。痛み止めの注射を打っての登板でしたが、得点打を打ち、3度の牽制アウトを取って試合は延長戦へ。最後までチーム全員大声を出し、全身全霊で戦いましたが、校歌を歌うことなく敗退。こぼした涙も一瞬で消える、暑い暑い夏でした。帰り道、次男は力強い口調で言いました。「チームを信じて全力で戦ったから、後悔はない」。同じ目標に向かう仲間たちに支えられた次男は、本当に幸せものです。私も悔しさや悲しさよりも、感謝の気持ちでいっぱいでした。少年野球時代からわが子がマウンドに立つ時は、毎回祈るような気持ちでの観戦でした。私以上にさまざまな思いを持っていたであろう次男を、栄養と体調に気遣いながら、私は黙って見守るだけでした。強い信念を持って試合を終えた次男の顔は、晴れ晴れとした達成感に満ちていました。1回戦での敗退でしたが、新聞の高校野球欄には次男の大きな顔写真、心のこもった記事を載せていただきました。その時の新聞記事は、高校野球の仲間との美しい絆と、渾身の151球の思い出ともに、わが家の大切な宝物となっています。

愛知県清須市 吉村希代美さん 57歳 喜び家族・親族学校・学び

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