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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成31年1月15日~平成31年2月28日

平穏な生活を願う

恐ろしい東日本大震災から1年が経ち、悲しみと混乱の中にいた日本中の人々も、少しずつ落ち着いた日常を取り戻してきた。行事の自粛もだいぶ解かれ、節電も電力確保ができるようになり、苦もない程度になってきた。被災地以外の人々は、震災前と変わらない生活を送れるようになった。とはいえ、阪神大震災などと違い、瓦礫を撤去した跡に家を建て直せば済むという問題ではなく、津波が来たところは戻れず、原発事故の放射能に汚染された地域には立ち入ることさえ許されない。生活も住む場所も奪われた人々の生活を思うと、心を痛める人も多かったことだろう。ただ、一方で瓦礫の処分地を拒否したり、風評被害やいじめの問題が次々と起こることに対しては、悲しみと怒りを覚えていた。人間は災難や災害があると、天罰だとか世界の終わりを想像してしまうものだ。マヤ文明の予言に「2012年12月に一つの世界が終わり新しい世界が始まる」というのがあって、世界中の人々が、現在の世界が天変地異によって滅びてしまうのではないかと恐れた。静かに穏やかにその時を迎えようと、覚悟しながらその日を迎えた人も多かったのではないだろうか。でも、少なくとも私たちの目には変化もなく次の日はやって来た。「世界が滅びるなら好きな物買って大散財しちゃおうか」とも思ったが、やらなくてよかった。ロンドン五輪で日本人が活躍したなどの楽しい話題も多かったが、まだまだ日本人の心の中では震災の傷跡が残っていて、どこか大手を振って喜べない。被災した人々の最後の一人が平穏な生活を取り戻す日が、早く来ることを祈って過ごした一年だった。

静岡県浜松市(中区) 鈴木由起子さん 51歳 天候・災害悲しみ

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