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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成31年2月15日~平成31年3月31日

退職の年に父親が亡くなった

私の退職を「あと少しだね」と言いながら入院生活を送っていた父が、2月半ば、私の退職を待たずして亡くなった。父親はあと1週間で退院して私の退職を祝ってくれるはずだった。私も父親の退院を祝って、久しぶりにゆっくりと親子でのんびりとお祝いをしたいと思ったのに。私が退院した父をサポートしながら、今まで父親や母親に助けてもらった恩返しをしようと考えていた。ところが、親孝行したいと思う時は親がいない。昔のことわざ通りになってしまった。風邪を引いたのが原因だった。看護師が朝、貧血の注射を持って個室に入ったら、父はもうすでに心筋梗塞で亡くなっていたそうだ。それから退職の余韻も何もなく、父親のお通夜、葬儀と悲しみに暮れていた。まさか父親が退職前に亡くなるとは考えていなかったので、年休をほとんど使い果たしていた。忌引きが無くなり、引き続き年休を使って、高齢の母に代わり、年金事務所や市役所などで手続きを行った。みんな退職前にはいろいろと心の準備をして、「立つ鳥跡を濁さず」とかっこいいことを言って職場を離れるのだが、私はバタバタと去っていったような感じがする。私はこの年は、仕事を卒業して父親にも先立たれて、何かとても寂しい年だった。テレビでは朝ドラの「あまちゃん」が、とても元気ではつらつとしていて勇気をもらった。父親に親孝行できなかったが母親のサポートをしようと私は心に誓ったのである。

愛知県豊橋市 尾澤希久子さん 66歳 家族・親族別れ悲しみ

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