年表

時代

年表

閉じる

平成作文~未来へ

作文応募期間:平成31年2月15日~平成31年3月31日

古くから伝わるテッタイ

10月中旬、隣組の高齢の人が亡くなられた。今までは私たちの地方では、葬式の準備から墓地へ行くまで近所の人が手伝ってきた。これを方言で「テッタイ」(手伝い)といい、野辺送りまで責任を持つ。近年は簡素化され、葬祭ホールもできているが、この地方独特の風習があり、それを現代もやっている家もある。隣組の家も葬式を済ませた翌日、親戚数人で死者の着ていた肌着と枕を持って近くの海岸へ行き、西の方に流れている川へ向かった。そこに着いたら、まず灯油で枕を焼く。そして肌着を洗う真似をしてから持ち帰り、水の中に湯を入れて洗って三日三晩干す。海岸では「天の神様、地の神様、万の神様、ことの無きようお納めください」と言い、続いて般若心経を唱える。この海岸の川の周りに、酒、米、塩、小豆を撒いて帰路につく。昔、私の母が亡くなった時にもやっていた行事だったが、その後すっかり忘れていたのをこの時に思い出した。過疎と少子化の進むこの地方では、このような事をする家も少なくなってきた昨今である。

三重県紀北町 中野朝生さん 82歳 イベント別れ

  • facebook
  • twitter
  • line

平成25年の国内・海外の主要ニュースを見る