年表

時代

年表

閉じる

平成作文~未来へ

作文応募期間:平成31年3月15日~平成31年4月30日

居心地の悪かった年

72歳になった。干支でいえば6周してしまった。定年からだってひと回りしてしまった。目が回るほどの早さで世の中が動いていく。この年大統領になったトランプさんが、来年にはまた選挙だという。その就任前に安倍総理があたふたとフロリダまで祝意を述べにいったということで、「朝貢外交」などと笑いものになった。その総理の下で暮らす我々はどうにも複雑な思いがある。さて、終活だの断捨離などと、盛んにいわれはじめたのがこの年である。どうも私たちの年代に向けられているらしい。世間から「あなたはもう要らん人」と言われたようで、かねてから気にはなっていた。体が動かなくなって、外出も面倒になった。これ以上何か増やすことを止めよう。その前にまず整理整頓。短歌で4年間続けた同好会から離脱。定年から続けてきた新聞の切り抜きも止めた。裁判員も辞退できる年齢になったので、地裁での傍聴を止めた。いつまでたっても音が出ない篠笛も止めた。止めることは簡単だったが残されたものが始末できない。作歌のメモファイル、段ボール5杯にもなる20年分の切り抜き、13冊になる篠笛の楽譜集、裁判の傍聴ノート。いくら妻や子どもたちから「ガラクタは残してくれるな」と牽制が入っても簡単には捨てられるわけがない。切り抜きは、学校のNIEで利活用してもらえないか、誰かもらってくれる人が現れないかと、未練たらしく置いてある。前年には安保関連法が成立した。稲田防衛大臣のセンスの無さがはっきりした。総理の人物眼の無さも目立った。タカタの破綻で国の頼りなさがはっきりした。要は「世の中絶対に悪くなっている」。昭和18年生まれ72歳、団塊ちょっと前の世代にはどうにも居心地の悪かった、平成28年なのである。

静岡県浜松市(西区) 犬塚賢治郎さん 75歳 心身の変化別れ

  • facebook
  • twitter
  • line

平成28年の国内・海外の主要ニュースを見る