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平成作文~未来へ

作文応募期間:平成31年4月15日~平成31年5月31日

高齢者と運転免許証

「既定の視力に達していません。危険ですから、めがねを作り直して再度来場してください」。運転免許試験場で免許更新の際に、言われたことである。忘れもしない、平成29年1月24日(火)の出来事で、私は呆然とした。先月の高齢者講習では、何事もなかったからだ。しかし、「危険ですから」と言った担当者の言葉が頭から離れない。これは大変とばかりに、眼鏡店に飛び込んだ。ところが、ここでまた放心するようなショックを受けた。めがねではこれ以上視力を上げることは不可能で、改善するには白内障の手術以外にないと言う。私は当時78歳で、そろそろ運転をやめねばと思ってはいたものの、準備もできない内にそれは無理である。期限切れ後も、半年間は猶予があると聞き、主治医に手術を依頼した。そして無事手術が終了し更新できたのは、免許が失効して1カ月後のことだった。昨年は高齢者の運転ミスによる、痛ましい事故が増加している。高齢ともなれば、当然免許返納も視野に入れておかなければならない。高齢により、観察・判断・操作のすべてが衰えるのは明白である。いくら私が60年余り、無事故無違反と言えども、それは過去のことで、これからを保障できるものではない。繰り返すが、試験場の担当官が「危険だから」と言ってくれたのは、決して視力だけの問題ではなかったと、心にとめていた。だから今となっては感謝している。80歳となった今、自家用車はすでに手離した。近いうちに免許を返納する予定である。他人を不幸に落とし入れないことと、自分の余生を平穏に送ることができるように。

愛知県名古屋市(東区) 五太子慶七郎さん 80歳 流行・世相心身の変化

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