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平成作文~未来へ

作文応募期間:令和元年5月15日~6月30日

令和を母と生きる

新しい時代令和になり、母は93歳。私は66歳。母は大正、昭和、平成、令和と4つの時代を生き抜いている。令和になった時は、腰の圧迫骨折で闘病生活を送っていた。「新しい時代なったんだよ」と言うと、「そうか、新しい時代か。平和な時代、戦争がない時代になるといいな」と窓辺に見える青空を眺めながらつぶやいた。3ヵ月入院するところを、医師に拝み倒して、骨が固まった1ヵ月ほどで退院してきた。私は今までキャリアウーマンとして、定年60歳まで働いてきた。まだ育児休暇がきちんと制度化しておらず、赤ちゃんの時から2人の子どもは、母がずっと見てきた。また交通事故で生死をさまよったときや大病して手術をしたときも、その度に2人の子どもが父母に世話になった。だから、今度は私が母に介護という形で親孝行をする番だと思っている。6年前に父が亡くなり、二世帯住宅の1階に、母が一人で住んでいたが、歩行器でしか移動できないため、父が使っていた母の隣の部屋で寝起きをすることにした。私が事故や病気で入院生活をしている間、母は実家を空き家にして私の家に来て、ずっと子どもたちの母親代わりをしてくれた。だから今度は私が、気配を感じる隣の部屋で寝起きをして母を見守りたいと思う。病院生活で規則正しく食事をしていたので、三度の食事をきちんと用意してあげたい。それがせめての親孝行かなと思っている。それは二世帯住宅を作って、父が私に母を頼み、母への愛情を残していてくれたからこそできることでもある。人間として慎ましく人と人とのつながりを大事にしながら、あと2ヵ月で94歳になろうとしている母と共に、楽しい1日1日を過ごしていきたいと思う。

愛知県豊橋市 尾澤希久子さん 66歳

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